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「光」と「闇」が織りなす景色…魅惑的な夜景の世界へようこそ! 季節ごとのイベントや商業施設のイルミまで、“よるのTOPICS”を紹介。 「光」と「闇」が織りなす景色…魅惑的な夜景の世界へようこそ! 季節ごとのイベントや商業施設のイルミまで、“よるのTOPICS”を紹介。

201601.16UP!

ギネス世界記録!アパグループ社長が語る夏イルミ

2015年6月、ギネス世界記録に「LEDライトで作った最大のイメージ」として認定されたアパリゾート上越妙高(新潟県)のイルミネーション「Myoko Happiness Illumination ~幸福を呼ぶ光の双龍~」。夏のイルミネーションの先駆けとして、開始から2年間で延べ30万人以上を集客した。生みの親であるアパグループ代表取締役社長の元谷一志氏に、サマーイルミネーションの代名詞ともなった同イベントについて話を聞いた。

社内から猛反対!?“地元ゆかりの伝説的武将”の力を借りて説得

――日本最大のホテルグループがイルミネーションを始めたきっかけを教えてください。

「我々はリゾート地の再生も積極的に行っています。ちょうど新潟県にあるアパリゾート上越妙高のリニューアルを準備していた頃、出張で熊本県に訪れた際に、地元企業が主催するイルミネーションに九州内外から多くの人々が詰めかけているのを目にしました。お客様を満足させるためには施設自体のクオリティを向上させるだけでなく、華やかなコンテンツを新しく導入することも必要だと気づきました」

――イルミネーションといえば「冬」…わざわざ「夏」に開催した理由はありますか?

「冬の妙高は豪雪地帯で冬場は4mを超える雪が積もる土地柄です。そこで雪解け以降、観光のトップシーズンのメインコンテンツとして、7~11月のイルミネーションを開始しました。他施設は閑散期対策で冬のイルミネーションを行っているケースが多いと思いますが、新潟県は初夏から秋にかけて夜間でも過ごしやすい気候なので、夏祭りのような開放感を演出できます」

――最初は社内会議などで猛反発を受けたそうですね。

「はい。社内の会議では『前例がない!』と取り合ってもらえませんでした(笑)。リゾート再生を果たすために、拡大均衡策の一環として大規模集客イベントの必要性を説き、再投資が必須であると粘り強く説明するしかありませんでしたね。2015年3月、北陸新幹線が開通し、当リゾート施設の最寄り駅の名称が『上越妙高駅』に変わり、地域ブランドとして上越妙高が注目され始めました。この絶好のタイミングに当施設の存在を知ってもらうためには、老若男女が楽しめるコンテンツがどうしても必要だと、社内会議で訴えました。私はリゾート再生には施設そのものが目的物になることが重要であると考えていたのです」

――どのようなテーマを軸にプロデュースしたのでしょうか?

「お客様に永続的に満足していただくためには、毎年進化する“拡張性”、歴史的・地理的背景に紐づく“テーマ性”、そして世界に1つしかない“唯一絶対性”という、3つの要素が必須だと考えました。そこで夜景評論家の丸々もとお氏に相談を持ちかけ、使わずに放置していたゴルフ場9ホールに着目し、地元の偉人であり、謙信公として敬愛されている“越後の龍”と呼ばれた新潟の武将『上杉謙信』になぞらえて、成長のストーリーが毎年積み重なるようなテーマを構築しました。また、お客様の動きに合わせて周囲のイルミネーションの演出が変化する、インタラクティブな仕掛けを多数採用した体感型イルミネーションを目指しました」

若いカップルだけでなく、世代を超えて楽しめる多様性

――SNSでも、そのスケールの大きさが話題になっていました。

「妙高の関山神社に伝わる文化財『謙信公の羅紗』に描かれた2つの龍をモチーフに、上杉謙信が龍の化身となって妙高の地に宿ったという物語を、約153万球のLEDで表現。ゴルフ場のグリーンに龍の卵を設置し、生まれた龍が成長・進化していく姿を会場全体で演出しました。また2015年からは池も活用して、高さ約18m・幅約40mの半円形の噴水スクリーンに動画を投影するウォータープロジェクションマッピングも開始。ゴルフ場跡地を利用したことからすでにカート道などのインフラが整っており、ホールごとの特性を生かして趣の違う演出を行うことができるからこそ実現した企画だと思います」

――新潟県の歴史を踏まえたテーマは、地元民からの共感も呼びそうです。

「『こんな義理人情を重んじる立派な武将が地元で活躍したんだよ』と、郷土の偉人のエピソードを子どもや孫と語り合えるリゾートが1つくらいあってもいいのじゃないかと。また、不必要な自然破壊をしていないことも地元の方からご評価いただいています。ゴルフコースの斜面は街灯がないためそのまま使ってもLEDの輝きが映えますし、妙高の四季をイメージした300m超えの7色のLEDトンネルはカート道を使用するなど、すでにあるインフラを無駄なく活用したので環境負荷を最小限に抑えることができました」

――土産にも地元ならではの独自性があるのだとか。

「謙信公といえば、ライバルの武田信玄に塩を与えた『敵に塩を送る』エピソードで知られる義理堅い人物。そこで、塩にちなんだバスソルトや塩キャラメルなど、ここでしか手に入らないオリジナル限定商品を多数用意しています」

――今後、アパリゾート上越妙高イルミネーションをどのように進化させていくのでしょうか?

「当社の代表はホテル業で大成功を収めた稀代の経営者です。次世代を担う私としては、軸を変えて違う土俵で勝負をしたい。そのためには、当施設のリゾート再生を果たし、アパリゾート上越妙高イルミネーションを観光資源として“唯一絶対的な存在”にまで高める必要があります。幸いなことに敷地面積は、東京ドーム約120個分というポテンシャルを秘めています。広げようと思えばほぼ無限に広げられますから、5年先、10年先を思い描きながら“上越妙高でしか味わえない経験”を提供することで、お客様に愛されながら成長できたらうれしいです」

従来のリゾートホテルにはない独創性で、地域に根ざしたイルミネーションという“唯一絶対的なコンテンツ”を生み出した元谷社長。約30分間を予定していたインタビューは、終わってみれば1時間を超えるロングインタビューとなった。東京ドーム約120個分のスペースを埋め尽くす壮大なイルミネーションが生まれる日もそう遠くない!?と思わせるほどの他を圧倒する情熱が続く限り、毎年大きく進化していくはずだ。3年目となる2016年の夏も、来場者の想像をはるかに超えた輝きを体験させてくれるに違いない。元谷社長のチャレンジ精神が詰まった体感型イルミネーションの迫力を現地で感じてもらいたい。【東京ウォーカー/取材・文=杉山元洋】

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